ブランド:ライアーソフト
ジャンル:ADV
原画・キャラクターデザイン:Peg
シナリオ:睦月たたら
企画原案・ディレクション:とい天津
満足度:87点
プレイ時間:18時間程度
このゲームはマジいいですわ。タイトルにもある通り百合ゲーですが、なかなか面白かった。
ユリトピア最高すぎ。
(微妙にネタバレ)
シナリオ:★★★★★(5点満点)
突如屋上に現れた百合の幽霊達(百合霊)が主人公を巻き込んで学園内の女の子カップルをくっつけようとする話。
主人公視点の話と、その他の百合カップルの視点を交えて話が進んでいきます。時系列や誰の視点のシナリオかはカレンダーの様な形をしたメニュー画面を使って進めていくので、比較的わかりやすく作られているのがいいところ。
女の子同士の恋愛ということもあってか、とても丁寧な心理描写が目立った印象でした。恋に落ちる過程をしっかりと描いてあって、その気持ちに戸惑うところや恥じらうところなど百合好きにはたまらないゲームなのではないでしょうか。まあ、そのかわりと言ってはなんですが、エロ描写らしいものは他ゲーに比べてあまり無いです。べつにこのゲームならいらないとも思いますしね。しかもライアーですし。いつもエロ薄なイメージ。
んで、一番好きなカップルは上のバナーの二人。先輩の相原美紀と後輩の牧聖苗。
この二人のいいところはなんといっても後輩の牧ちゃんの先輩に対する一途な思い。美紀の悪口を言っていた三年の先輩にキレた時の牧ちゃんのシーンは最高でした。それまでは、おとなしくておしとやかなイメージだったのが一気に好感度MAXに。これは別にキレたとこがいいっていうわけではなく、先輩に害をなす存在に対して、我を失ってしまうほど大胆な行動に出る、というところ。どちらかと言えば牧ちゃんは引っ込み思案なタイプの方だと思うのですが、このギャップはかなりグッと来ますね。
美紀の方は美紀のほうでなんというか聖母キャラみたいな感じで、包容力がありそうな、年上で可愛らしい雰囲気。そりゃ牧ちゃんもハマるで。この百合カップルたまんねえ・・・!がしかし、残念なことにえちしーんでてぃくびが見えないんですが。いやなくてもいいんだけど、せっかくだし・・・ねえ? なんかこの二人はもっとイチャイチャしてるところが見たかった・・・。
それからもう一組。
教師の園生月代と剣峰桐の二人。
教師と教え子っていう組み合わせは百合ものだとわりと定番パターンなんですかね?よく見る気がするんですが。
禁断の恋みたいな? でもこの二人はあんましそんな雰囲気ではなく、どっちかというとナチュラルな年上と年下の組み合わせって感じですかね。見た目は凸凹コンビって感じですがw 月代ちゃんがロリなので、あんまし教師っぽくないし、もっと言えば年上キャラっぽくないw まあ、性格的にはあんましロリロリしいわけではないんですが、やはり主に見た目の問題ですね。逆に桐の方はしっかりしてるように見えてお姉さんぽい感じ。(性格はちょっと子供っぽいところもありますが)身長も高いですし。こういったギャップがまたいいところ。
基本的に桐の方がリードしている・・・というか半ば強引にちょっかい出してるようにも見えます。(じゃれついたりとか)告白したのも桐の方からですし。それでも月代ちゃんは年上でかつ教師なので、まとわりつく桐をうまくあしらってたり、教師らしくサポートしてあげてたりとなんだかバランスが取れてていいなあとか思いました。
このカップルの一番の萌えポイントはなんといってもえちしーんでしょう。初体験で戸惑う桐をやさしく手ほどきする月代ちゃん・・・いやあこれはやばかった。普段は年上らしいところがあまり無いのにここぞという時にお姉さんらしく振る舞うなんてなかなかやりおる。そりゃ桐も月代ちゃんにハマるで・・・。ついでに俺もハマる。
絵:★★★★☆
雰囲気があってなかなか素晴らしい。百合ゲにはこういう絵がハマりますね。キャラクター数が多いにもかかわらず立ち絵のバリエーションは決して少なくは無く、とても良い感じ。ただ、贅沢を言えばもう少し表情差分が欲しいところだったかも。現状でも十分なくらいなんですが、やはり感情を表現するためには細かくあった方がいいかなと思ったり。ただそれだと絵師が死ぬか・・・
HCG率は・・・何%くらいだろか。多分30%くらい? いやもっと少ないかも。結構日常的な場面で一枚絵がバンと出てきます。照れたり、緊張してたりする表情が味があってものすごくいいですね。こりゃハマるで・・・。
システム・音関連・演出:★★★★☆
基本的なシステム部分に関してはやや、チープさが目立つものの、カレンダーを使ったシナリオセレクト場面なんかはわかりやすくてとてもいいです。残念なことにパートボイス仕様ではあるのですが、逆に音声が無いことによっていろいろと妄想が捗るのでこれはこれで悪くないかもしれません。キャラ個人の可愛らしさよりもむしろ心情描写や関係性にこそ価値を見出すものだと思うので、仮にフルだったとしてもあんまし意味ないかもしれない。
BGMは主題歌含めて百合ゲーにマッチした雰囲気の楽曲で大変いいものでした。まあ、若干曲数が少ないので同じ曲のループになりがちなのは少々残念なところ。もう少し欲しかったところです。が、曲のクオリティは素晴らしいので少ないながらも飽きがこなかったので、そこはすごいところですね・・・。まあライアーって言えば音楽に気合入ってるイメージなので、これもまたいつものことなのかも。シャルノスしかやったこと無いんですが。
ということで、以上。
エロゲ業界にももっとユリトピアが広がればいいと思います!